介護について
現在日本では高齢化が世界の歴史にも例を見ないほど急激に進み、高齢者に関するニュースや話題は常に関心を集めています。中でも有料老人ホームや特別養護老人ホーム及びシルバーセンター等、高齢者へのサービスにおいてその役割を担うハード面での施設はもとより、ソフトの面における政策、施策にも注目が集まっています。その中でも最近よく耳にする言葉の一つが介護ではないでしょうか。介護は上記の各施設、有料老人ホームや特別養護老人ホーム、シルバーセンターなどにも密接に関わっています。ここでは現在の高齢社会を語る上で欠かせないキーワードの一つであると言える介護についていろいろと考えていきたいと思います。
介護とは最近特によく耳にする言葉ですが、一体どういう意味なのでしょうか。試しに手元の辞書を引いてみると高齢者、病人などを介抱し、日常生活を助けること、とあります。また介護とは、障害者の生活支援をすることも指します。勿論上記のように高齢者や病人など介抱の必要な人を介抱し、世話をしてあげることを指します。
ところで日本で介護と言う言葉が一般的によく使われるようになったのはいつ頃からなのでしょうか。まずは法令で見てみることにしましょう。この介護という言葉が法令上で確認されるのは1892年のことに遡ります。この年に施行された陸軍軍人傷痍疾病恩給等差例という法令に介護と言う言葉が見られます。ちなみにここで言う介護は現在のような施策としての介護という意味ではなく、軍人への恩給の給付基準としての概念でした。介護と言う言葉がこのように初期には軍人への恩給に使われていたことは、現在の我々には少し意外なようにも思えます。それから介護という言葉が多く使われるようになったのは、これまた意外ですが1970年代になってから。現在にごく近い年代になってからです。これは当時高まっていた障害者達による、政府に対する公的介護保障の要求運動がきっかけでした。実はそれ以前には「障害者の面倒を見るのはその親がすること」という風潮が社会に根強く残っており、こうした状況では障害者達は皆関係する施設に追いやられ、社会に参加する機会を与えられなくなるという危機感を障害者やその支援者達は持っていました。このような背景から以上のようなから運動が発生し、その産物として介護という言葉も広がって主体的に用いられるようになったのです。